シリコンオフで塗装が溶ける?原因・起きやすい素材と対処法まとめ

シリコンオフで塗装が溶ける?原因・起きやすい素材と対処法まとめ

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シリコンオフで塗装が溶けたように見えるときの原因と、素材ごとの使い方をメーカーの取扱説明から整理します。

悩見有造
悩見有造

シリコンオフで拭いたら、塗装が溶けたように見えました。使い方が悪かったのでしょうか?

編集長
編集長

劣化した塗装や塗ったばかりの補修塗装は、溶剤の影響を受けやすい状態です。どの面に使ったかと、拭き方を確認してみましょう。

📌 この記事でわかること

● シリコンオフが落とすもの・落とせないもの

● スプレー型とシート型で成分がどう違うか

● 樹脂・内装・補修跡など注意が必要な素材の見分け方

● ウエスの汚れが「正常」か「塗装の色」かの判断のしかた

シリコンオフの基本:何を落として何に効く?

シリコンオフは、塗装や接着の前にワックス・油分・汚れを落とす脱脂剤です。シリコンオフを販売するカー用品メーカーの株式会社ソフト99コーポレーション(以下ソフト99)は、油分が残ると塗料の密着が不完全になったり、塗料が弾かれたりすると説明しています。

落とせるもの 落とせないもの(ソフト99 Q&A)
ワックスや油分、汚れ失敗したペイント補修の塗料(ソフト99の補修用品ブランド「99工房」の「スプレーシンナー」を案内)
キー廻り・モール際の油分ガラスについた油膜(ガラス用コンパウンドを案内)
ステッカー・粘着テープを貼る前の下地-

失敗した塗料はシリコンオフでは落とせないと、メーカー自身がQ&Aで回答しています。溶けたように見えるときは、使い方とあわせて「塗装側の状態」を疑います。

成分は?溶剤の違いで影響が変わる

同じソフト99のシリコンオフでも、スプレーは石油系溶剤、シートはアルコール類です。成分は製品ページの「成分・材質」で確認できます。

製品(ソフト99) 内容 成分・材質 主な注意
シリコンオフ チビ缶150ml(スプレー)石油系溶剤(100%)換気のよい屋外で使用、引火性あり
シリコンオフシート5枚入り(約20×30cm)アルコール類ゴシゴシ拭かない、車内塗装部分には使わない

ホームセンターのカインズの公式通販では、チビ缶(150ml)が998円、シリコンオフシート(5枚入り)が698円の表示です。

シートは「水性特殊溶剤」を使ったタイプとして、未塗装樹脂パーツへの反応型コート剤を塗る前の脱脂にも使えると案内されています。素材が心配な場所は、製品ごとの「使える素材」を先に確かめるのが確実です。

シリコンオフのデメリットは?やりすぎ・使い方ミスの落とし穴

シリコンオフのデメリットは?やりすぎ・使い方ミスの落とし穴

デメリットは、劣化した塗装に使うと傷めることと、引火性のある溶剤を吸い込みやすいことです。ソフト99はQ&Aで「劣化した塗装には使用しないでください」としています。

取扱説明にある使い方と、外れたときに起きやすいことを並べると次のとおりです。

メーカーの使い方・注意 外れたときに起きやすいこと
スプレー後、乾かないうちに布で拭き取る乾いて汚れが残り、拭き筋になる
柔らかいキレイな布で面を変えながら拭く落とした油分を塗り広げる
タオル生地はおすすめしない繊維が残り、塗装のブツになる
目的箇所以外についたらすぐ拭き取る周りの樹脂や塗装に液が残る

⚠️ 注意

有機溶剤を含むため、必ず換気のよい屋外で使い、必要に応じてマスク・手袋を着けてください。

引火性があるので火気に近づけないでください(ソフト99 シリコンオフ チビ缶の警告表示)。

影響が出るケース:溶ける・白化・ヒビの原因

影響が出やすいのは、劣化した塗装・乾ききっていない補修塗装・溶剤に弱い素材の3つです。劣化した塗装と溶剤に弱い素材には、メーカーの注意書きに使用を控える旨があります。

塗ったばかりの補修塗装は、塗料側の乾燥期間を目安にします。

状態 メーカーの注意書き 避け方
劣化した塗装(白ボケ・ヒビ)劣化した塗装には使用しない(ソフト99)溶剤で拭かず、塗装の補修(再塗装)として扱う
塗ったばかりの補修塗装ソフト99の補修用塗料「ボデーペン クリアー」は磨きも一週間以上乾燥後乾燥期間が過ぎるまで溶剤で拭かない
塩ビなど溶剤に弱い樹脂塩ビ素材は不具合の可能性(カー用品メーカー武蔵ホルトのブランド「ホルツ」の脱脂剤の注意書き)使えると書かれた素材以外は試し拭き

シリコンオフでコーティングは剥がれる?保護膜への影響を確認

ワックスや油分は、シリコンオフで落とす対象です。塗装前に使うなら、ワックスやコーティングが落ちるのは目的どおりの結果です。

一方、ソフト99は「ワックスやコーティングの下地処理として使えるか」という質問に、塗装面の脱脂剤としては使えるが、下地処理はコンパウンドやねん土状クリーナーで行うよう回答しています。

ガラス系などのコーティング施工車は、施工店やコーティング剤メーカーの指定するメンテナンス方法を優先してください。

シリコンオフで塗装が溶けるを防ぐ!素材別の使い方と落とし方

シリコンオフで塗装が溶けるを防ぐ!素材別の使い方と落とし方

編集長
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素材ごとに「使えると書かれているか」を確認してから拭くのが基本です。書かれていない素材は、目立たない所で試してから広げます。

ここでは、樹脂・ボディ・補修跡の扱い方と、拭き取りから再脱脂までの手順、代わりに使える製品をまとめます。

プラスチックは危険?溶けやすい樹脂と安全な手順

PP(ポリプロピレン)やウレタン製の樹脂バンパーなら、対応をうたう製品があります。武蔵ホルトはホルツブランドの脱脂剤「シリコーンリムーバー300」を、PP・ウレタン製の樹脂バンパーにも使えると案内しています。

素材 メーカーの案内(ホルツ)
PP・ウレタン(PU)製の樹脂バンパー使用可能
塩ビ素材不具合を起こす可能性がある
内装の素材変色することがあるため使用を避ける

素材が分からない樹脂は、裏側や目立たない所で少量を拭き、乾いてから白化やベタつきがないかを確認してから広げます。

車ボディに使う前に:塗装面・樹脂パーツの注意点

ボディに使う前に、拭く範囲に含まれる素材を分けておきます。ソフト99のシリコンオフシート(約20×30cm)は、本革製品・毛羽立った合成皮革・車内塗装部分には使わないよう書かれています。

塗装されたボディパネルは、白ボケやヒビのある劣化した塗装でないかを見てから拭きます。樹脂バンパーやモールは、使う製品が対応している素材かを先に確認し、ガラスの油膜取りにはガラス用の製品を使ってください。

作業前には、カーシャンプーなどで砂や汚れを落としておくようシートの説明にあります。砂が残っていると、拭いたときに傷が付く原因になります。

溶ける車の典型例:補修跡・再塗装面で起きやすい理由

補修跡や再塗装面は、塗料の種類や乾燥状態が純正塗装と違うため、溶剤の影響が出やすい場所です。ソフト99の補修用塗料「ボデーペン クリアー」も、使用上の注意に「再塗装・樹脂パーツの下地の状態によってはハガレやチヂミが起こることがある」と書いています。

補修跡かどうかは、次の3つの違いで見当を付けられます。

● 隣のパネルと艶や映り込みの感じが違う

● ゆず肌(表面の凹凸)の強さが周りと違う

● 境目にぼかしの線や段差がある

当てはまる面は、目立たない所を数秒だけ拭いて、ウエスに塗装の色が付かないかを確かめてから進めます。

落ちるのは正常?色移り・艶落ちの見分け方

落ちるのは正常?色移り・艶落ちの見分け方

ウエスに付いたのが汚れの色なら正常、ボディと同じ色なら塗装が影響を受けているサインです。色が付いたら、その面では拭くのを止めます。

見える変化 正常と考えやすい 止めたほうがよい
ウエスの汚れ茶色や黒の汚れ・油分が少し付くボディと同じ色がはっきり付く、拭くたびに増える
艶ワックスが落ちて素の艶に戻ったその部分だけ白ボケ・まだらになった
手触り油分が取れてさっぱりするベタつく、柔らかく感じる

拭き筋が残ったときは、乾かないうちに拭き取れていない可能性があります。新しい布の面で、1回だけ軽く拭き取ります。

塗装落としの正解:拭き取り・乾燥・再脱脂のコツ

シリコンオフは「スプレーして、乾かないうちに拭き取る」のがメーカーの手順です。工程ごとの要点は次のとおりです。

1)拭き取りのコツ:液だまりと往復拭きを避ける

ソフト99の手順では、削りカスや汚れを先に洗い流し、水分を拭き取ってからスプレーします。乾かないうちに、柔らかいキレイな布で面を変えながら拭き取ります。

2)乾燥のコツ:触らず待つ、風と温度を味方にする

シリコンオフシートの説明では、表面が乾いたのを確認してから補修塗料や接着剤を塗るよう案内されています。拭いた後に素手で触ると皮脂が付くため、乾くまで触らずに待ちます。

3)再脱脂のコツ:最終仕上げは“軽く・短く”

研磨した後や、手で触れてしまった後は、塗る直前にもう一度だけ軽く拭きます。何度も繰り返すより、新しい布の面で1回ずつ拭くほうが汚れを広げません。

代用はできる?用途別に選ぶ代替クリーナー

パーツクリーナーは代わりになりません。武蔵ホルトは、パーツクリーナーは塗装面を溶かしてしまう恐れがあるので脱脂はできないと回答しています。

候補 メーカーの案内 使い分け
パーツクリーナー塗装面を溶かす恐れがあり、脱脂は不可(ホルツ)塗装していない金属部品の油落とし
シリコンオフシート(アルコール類)補修塗装前・接着前・未塗装樹脂への反応型コート剤前の脱脂小さな範囲・樹脂パーツ
シリコーンリムーバー300(ホルツ)PP・ウレタン製の樹脂バンパーにも使える樹脂バンパーの補修前
コンパウンド・ねん土状クリーナーワックス・コーティング前の下地処理(ソフト99)ワックス・コーティングをかける前の下地づくり

代わりの製品を選ぶときも、成分と「使える素材」が書かれた製品を選ぶと失敗を減らせます。

まとめ:シリコンオフで塗装が溶けるを避けるためのチェックポイント

シリコンオフで塗装が溶けたように見えるのは、塗装側の状態と使い方が重なったときです。

● 劣化した塗装・乾ききっていない補修塗装には使わない

● スプレーしたら乾かないうちに、キレイな布で面を変えて拭き取る

● 内装・本革・塩ビなど使えないとされる素材を避ける

● ウエスにボディの色が付いたらその面では止める

● パーツクリーナーを塗装面の脱脂に使わない

作業前に、手元の製品の「使用上の注意」と使える素材を読んでから拭き始めてください。

📚 参考文献・出典

・ソフト99「シリコンオフ チビ缶」(成分・使い方・使用上の注意)

※ 本記事はメーカーの製品情報・取扱説明・Q&Aをもとに作成しています。使用する製品の表示を必ずご確認ください。