ベランダに隣との仕切りを作る方法!隙間を埋めたい時の注意点を解説

ベランダに隣との仕切りを作る方法!隙間を埋めたい時の注意点を解説

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ベランダの隣との仕切り(隔て板)は、火災時に破って逃げるための避難口です。隙間を埋める前に確認したいルールと、板に触れない目隠しの方法をまとめます。

悩見有造
悩見有造

隣のベランダとの仕切りに隙間があって視線が気になります。自分でふさいでも大丈夫でしょうか?

編集長
編集長

仕切り板は緊急時に打ち破って隣へ避難する避難口なので、ふさいだり補強したりはできません。板には触れず、手すり側に取り外せる目隠しを付ける方法を検討してください。

📌 この記事でわかること

● 仕切り板に隙間がある理由と、消防庁の告示が求めている条件

● 分譲・賃貸それぞれで確認する規約のポイント

● 板に触れずに付けられる目隠し用品のサイズと価格

● 仕切り板が割れたときの費用負担の考え方

● ベランダで禁止されている行為

ベランダに隣との仕切りを作る方法!隙間を埋めたいと感じる原因と基礎知識

ベランダに隣との仕切りを作る方法!隙間を埋めたいと感じる原因と基礎知識

編集長
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仕切り板は避難口なので、隙間が気になってもふさげません。板の役割とルールを先に押さえると、できる対策とできない対策がはっきりします。

前半では、仕切り板の役割と、目隠しを考えるときの前提を確認します。

隣との隙間はなぜできる?

仕切り板は壁ではなく、非常時に破って通るための避難用の板です。消防庁の告示(平成17年消防庁告示第3号)は、バルコニーを避難経路に数える「二方向避難型特定共同住宅等」の要件として、隣り合うバルコニーを隔てる隔板等が「容易に開放し、除去し、又は破壊することができ」ることを挙げています。

コンクリートの壁のように床から天井まで密閉すると、この条件を満たせません。板のまわりに隙間があっても、それだけで不具合とは限らないため、気になる場合は管理会社に状態を見てもらってください。

仕切りの基本構造とは

仕切り板は、緊急時に打ち破って隣戸へ避難するための避難口です。UR都市機構(公的な賃貸住宅を運営する独立行政法人)の「住まいのしおり」は、隣戸との境の間仕切板を「火事など緊急の場合に打ち破って隣戸へ避難する避難口」と説明しています。

先の告示は、隔板等に次の3点を表示することも定めています。

● バルコニー等が避難経路として使用される旨

● 隔板等を開放し、除去し、又は破壊する方法

● 隔板等の近傍に避難上支障となる物品を置くことを禁ずる旨

板に貼られている表示はこの3点を知らせるためのものなので、目隠しで覆い隠さないようにします。

仕切りがない場合のよくあるトラブル

仕切りがない場合のよくあるトラブル

仕切りが十分でないと感じるベランダで起きやすいのは、視線・物の落下や飛散・子どもの転落の3つです。ここでは公的機関が対策を示している後の2つを確認します。

落下については、UR都市機構のしおりが、手すりの上の植木鉢は誤って落としたり強風に飛ばされたりして危険だとし、物干しざおはフックに結ぶよう求めています。

転落については、東京都がプランター・椅子・テーブルなど踏み台になる物を柵の近くに置かないよう呼びかけ、2階のベランダで台に乗って遊んでいた2歳児が柵を越えて転落した例を載せています。エアコンの室外機は柵から60cm以上離すのが目安です。

目隠し用に置いたプランターや台も踏み台になり得るため、小さな子どもがいる家庭では手すりの近くに物を増やさない方法を選びます。

マンションのベランダ、隣から見えないようにする方法

仕切り板には触れず、手すりの内側にひもで結ぶシート類を使うのが基本です。結ぶだけなら穴あけが要らず、強風の前や修繕工事のときにすぐ外せます。

ホームセンターのカインズ公式通販で販売されている商品の例は次のとおりです。

商品 サイズ 価格(税込・公式通販表示) 取り付け
ベランダ目かくしシート ステングレー幅80×長さ200cm1,180円付属のロープ6本で結ぶ
ベランダ用サンシェード ブラウン約180×100cm(遮光率86.73%)1,480円付属のひも4本(各2m)をハトメに通して結ぶ
二重塗ルーバーラティスフェンス幅90×高さ180×厚さ3.4cm(杉材)5,480円支柱などで支える必要がある

カインズはサンシェードについて「強風時のご使用はお避けください」「3階以上に取付ける際は、安全面に十分注意してください」と注意書きを載せています。

ラティスのような板状の物を仕切り板の前に立てると、避難の支障になるおそれがあります。置く場合は板から離し、倒れない支え方ができるかを先に確かめてください。

ベランダ目隠しはどこまで可能?

できるのは「取り外せる物を、避難の妨げにならない位置に付ける」範囲までです。行為ごとに整理すると次のようになります。

行為 可否の目安 根拠
仕切り板に穴を開ける・板を貼る・補強する不可避難経路となるバルコニーでは、容易に破壊できることが要件(消防庁告示)
仕切り板のすぐ前に物を置く・立てかける不可板の近傍に避難上支障となる物品を置くことを禁ずる表示(同告示)
手すりの内側にシートをひもで結ぶ規約・細則で確認工作物設置や外観変更の禁止は使用細則で定める(標準管理規約コメント)
物置などの設置UR賃貸では不可増築(増築とみなされる恐れのある物置等の設置を含む)を禁止

国土交通省が示す管理規約のひな形「マンション標準管理規約」では、バルコニーは共用部分で、区分所有者に専用使用権(その住戸の人が専用で使える権利)が認められる扱いです(第14条)。

何をどこまで認めるかは物件ごとの使用細則で決まります。分譲は管理組合、賃貸は管理会社か貸主に確認してから商品を購入してください。

ベランダに隣との仕切りを作る方法!隙間を埋めたい時の対処法と注意点

ベランダに隣との仕切りを作る方法!隙間を埋めたい時の対処法と注意点

編集長
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後半は、目隠しを付ける手順、仕切り板が割れた場合の費用負担、禁止行為を整理します。迷ったときは「非常時にすぐ破れるか、通れるか」を判断基準にしてください。

取り付けの前に、規約の確認と位置決めを済ませます。

目隠しの具体的な方法

手順は、規約の確認、位置決め、ひもでの固定の3段階です。強風の前に外せる状態にしておくことが前提になります。

1. 規約・使用細則を確認する

管理規約・使用細則・入居のしおりで、バルコニーへの取り付け物の記載を確認します。記載がなければ、商品名とサイズ(例: 幅80×長さ200cmのシート)を伝えて可否を聞きます。

2. 取り付け位置を決める

仕切り板の前と、避難はしごの上・直下は避けます。UR都市機構のしおりも、上階のバルコニー床に避難はしごが収納されている場合、その直下に避難の支障となる物を置かないよう求めています。

3. ひもで結び、外せる状態にしておく

付属のロープやひもで手すりの内側に結び、接着剤やビスは使いません。カインズは目かくしシートについて、風に飛ばされないよう時々ロープを点検するよう案内しています。

サンシェードの注意書きは、台風などの強風の時は必ず取り外して安全な場所に収納するよう求めています。UR都市機構のしおりも、修繕の際は作業範囲の物を自分で移動するよう案内しているので、ほどきやすい結び方にしておきます。

ベランダの仕切り板の費用はいくら?相場と注意点

ベランダの仕切り板の費用はいくら?相場と注意点

交換費用に公的な相場はなく、板の大きさや依頼先で変わります。公開されている料金の一例として、隔て板の修理を扱う東京都大田区の株式会社KG工舎は管理会社向けの案内で隔て板の交換を「工賃 8,000円~(出張費別)」、作業時間を約30分程度と案内しています。

同社は、最近の隔て板はケイ酸カルシウムボードやフレキシブルボードで、以前はアスベストを含むものが使われていたと説明しています。古い板を自分で割ったり削ったりせず、依頼先に任せてください。

誰が費用を負担するかは、割れた原因で変わります。

割れた原因 負担の考え方(マンション標準管理規約コメント・第21条関係)
経年劣化管理組合が計画修繕として行う(他より早く著しく劣化した場合は専用使用権者の負担になることがある)
同居人や賃借人等による破損専用使用権を持つ区分所有者の責任と負担で行う
第三者の犯罪行為等によることが明らかな破損管理組合の責任と負担で行う

標準管理規約はひな形で、実際の扱いは各マンションの規約と賃貸借契約によります。割れたら自分で直さず、分譲は管理組合、賃貸は管理会社へ先に連絡してください。

ベランダでやってはいけないことは何?違反リスクを解説

避難の妨げになること、落下や転落につながること、火気の使用の3つです。

⚠️ 注意

仕切り板の加工・補強、仕切り板の前や避難はしごの直下に物を置くこと

手すりの上に植木鉢などを置くこと、手すりのそばに踏み台になる物を置くこと

バーベキューコンロ・バーナー・七輪などの火気の使用(UR賃貸では禁止)

消防法第8条の2の4は、防火対象物の管理について権原を有する者に、避難上必要な施設へ避難の支障になる物件が放置されないよう管理することを義務づけています。共同住宅もこの対象に含まれます(消防法施行令第4条の2の3)。

まとめ:ベランダに隣との仕切りを作る方法!隙間を埋めたい時に知っておくべきポイント

ベランダの仕切り板は避難口であり、隙間をふさいだり補強したりする対策は取れません。

● 避難経路となる仕切り板は容易に破壊できることが要件で、加工や板の前への物置きは不可

● 目隠しは手すりの内側にひもで結ぶ、取り外せるものを選ぶ

● 取り付ける前に管理規約・使用細則を確認する

● 板が割れたら自分で直さず、管理組合や管理会社へ連絡する

まず入居のしおりや使用細則でバルコニーの決まりを確かめ、認められる範囲で目隠しを選んでください。