ギター塗装を自分でやる方法と失敗しないコツ|初心者向け完全ガイド

ギター塗装を自分でやる方法と失敗しないコツ|初心者向け完全ガイド

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ギターの塗装は自分でもできますが、研磨と乾燥をくり返すため、数日がかりの作業になります。

悩見有造
悩見有造

ギター塗装を自分でやってみたいのですが、ラッカーとウレタンどちらが初心者向けですか?下地処理をどれだけ丁寧にやればいいかも分かりません。

編集長
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室内で塗るなら水性ウレタンニスのような水性塗料、ラッカーなどのスプレー缶を使うなら屋外の風通しのよい場所が前提です。下地の研磨は、塗料メーカーの和信ペイントが案内する240番・400番のサンドペーパーを基準にしてください。

📌 この記事でわかること

● 作業前にそろえる道具と、塗装を避けたほうがよい天候

● 塗装済みのボディに上から塗れるかを確かめる方法

● 塗料メーカーが案内する研磨の番手と塗り重ねの進め方

● スプレー缶の火災・破裂の注意点と、楽器店に頼む場合の費用

ギター塗装を自分で行う前に知っておきたい基礎知識と注意点

ギター塗装を自分で行う前に知っておきたい基礎知識と注意点

編集長
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塗装は乾燥を待つ時間が長い作業です。始める前に、作業場所・道具・塗料の3つを決めておきましょう。

ここでは、準備から塗料選びまでを順に確認します。

初心者でもできる?必要な準備とは

初心者でもできますが、先に用意するのは風通しのよい作業場所と、240番・400番のサンドペーパーです。弦やピックアップ、ブリッジなどのパーツは外してから塗ります。

和信ペイントの「未塗装木部へのニスの塗り方」をもとに、必要な道具をまとめると次のとおりです。

道具規格・番手使いどころ
空研ぎサンドペーパー240番塗る前の下地研磨(木目に沿って研ぐ)
空研ぎサンドペーパー400番1回目を塗ったあとの軽い研磨
ウエス綿布研磨カスの拭き取り(タオル地は埃が出やすいので避ける)
新聞紙・ビニールシート―周囲の汚れ防止
ハケまたはスプレー缶塗料に合わせる塗装

作業日も選びます。同社は、雨天や湿度の高い曇天は乾燥に時間がかかり、強風の日は塗装面にゴミがつきやすいとしています。

上から塗っても大丈夫?下地処理の考え方

上から塗ること自体はできますが、研磨で表面に薄く傷をつけ、密着するかを試してから本番に進みます。和信ペイントは、塗装済みの面には320~400番のサンドペーパーを使い、塗料を剥がすためではなく表面に傷をつけるために研ぐと説明しています。

同社が紹介している確認方法は、試し塗りした部分を7日ほど乾かし、セロハンテープを貼って一気に剥がすやり方です。

テープを剥がした結果判断
テープだけが剥がれ、塗装面に異常がない上塗りしてよい
テープに一部ニスがつく・膜に浮きがある強い力で剥がれる可能性を許容できるなら使用可
上塗りしたニスがフィルム状にテープにつく上塗りはしない

ワックスが塗ってある面はニスが密着しにくいため、剥がしてから試し塗りするよう案内されています。

何回塗る?仕上がりを左右する回数の目安

何回塗る?仕上がりを左右する回数の目安

塗る回数は決まっておらず、「塗る→乾かす→400番で軽く研ぐ」を好みの仕上がりになるまで繰り返します。和信ペイントの手順では、1回目は木の吸い込みを止めるための塗装で、2回目は1回目より少ない量で塗れるとしています。

同社の水性ウレタンニス(300ml)は、塗り面積が2回塗りで約3.5㎡、乾燥時間は薄塗りで約90分(20℃)が目安です。

厚塗りすると乾燥に著しく時間がかかり、乾燥後に表面が割れることもあるため、1回ごとに薄く伸ばします。

素材は何?木材ごとの違いと注意点

塗装を剥がして木地を出したボディで木目の溝(導管)が目立つなら、塗る前に「目止め」をすると表面を平らにしやすくなります。和信ペイントは、目止め用の粉「との粉」を水と1:1を目安に混ぜ、導管にすり込む方法を案内しています。

目止めは未塗装の木部に行う工程で、塗装面に行うと乾燥後にとの粉が取れてしまいます。乾燥後は240番で研磨し、乾いたウエスで拭き取ります(濡れた布だと導管の粉まで取れるため)。

使う塗料はどう選ぶ?失敗しにくい種類とは

塗料は、作業する場所で選びます。室内なら水性塗料、スプレー缶は換気できる屋外向きと考えておくと迷いません。

塗料メーカー・公的機関の案内で確認できること注意
水性ウレタンニス(和信ペイント)木工作品・組立家具・屋内の木部用。300mlつや消しクリヤーは2,700円(税込・同社公式)浴室など高湿度の環境では使わない
スプレー缶塗料可燃性ガスを含むものは、使用中・使用後の換気が必要(NITE=製品評価技術基盤機構)火気の近くで使わない(下のスプレーの項目を参照)
ミルクペイントメーカーのターナー色彩が専用の上塗り材を販売上塗り材はメーカーの組み合わせでそろえる

初めて使う塗料は、目立たない場所か端材で試し塗りしてから本番に進むと、はじきや白濁に早く気づけます。

ギター塗装を自分で成功させるやり方と具体的な手順

ギター塗装を自分で成功させるやり方と具体的な手順

編集長
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工程を飛ばすと、塗膜が剥がれたり白く濁ったりしても後から直しにくくなります。乾燥を確認してから次の工程に進んでください。

ここからは実際の塗り方と、費用の考え方を確認します。

塗装の順番は?初心者でも迷わない基本工程

基本の順番は「パーツを外す→下地研磨→(必要なら目止め)→塗装と研磨の繰り返し→完成後の乾燥」です。水性ウレタンニスを使う場合の流れを、和信ペイントの案内に沿って並べます。

順番やること目安・ポイント
①弦・パーツを外し、塗らない部分を養生する外せない部分はマスキングテープで覆う
②下地研磨未塗装は240番、塗装済みは320~400番
③目止め(木地を出した場合)との粉を導管にすり込み、乾燥後240番で研磨
④1回目を塗る木の吸い込みを止める
⑤乾燥後に400番で軽く研磨し、研磨カスを取る力を入れると塗膜を剥がすおそれがある
⑥好みの仕上がりまで④⑤を繰り返す乾燥時間は20℃で約90分(薄塗り時)
⑦完成後の乾燥容器の乾燥時間(20℃の目安)より長めに置き、乾いたのを確かめてからパーツを戻す

乾燥時間の表示は20℃での目安で、塗った量が多いときや湿度が高い日は表示より長くかかります。

スプレーと刷毛塗りどっちが向いている?

屋外で作業できるならスプレー、室内で作業するならハケ塗りの水性塗料が選びやすい組み合わせです。スプレー缶には可燃性ガスを含む製品があり、室内で使うとガスがたまるおそれがあります。

ハケ塗りは、薄く伸ばして塗るのが基本です。和信ペイントも、厚塗りは乾燥に時間がかかり割れの原因になるとしています。

⚠️ 注意

スプレー缶をストーブやコンロなど火気の近くで使わないでください。

NITE(製品評価技術基盤機構)は、使用中・使用後は十分に換気し、換気が終わるまでライターや火花が出る機器を使わないよう呼びかけています。

直射日光の当たる場所や高温になる場所には置かないでください。使い切った缶は屋外で中身を出し切り、自治体の指示に従って捨てます。

ミルクペイントは使える?特徴と注意点

ターナー色彩の水性塗料「ミルクペイント」を使う場合は、手や体が触れる楽器なので上塗りで保護する前提で考えます。通販サイトでは、同社の上塗り材「ミルクペイント トップコートクリア UVカット」が販売されています。

別のメーカーの上塗り材と組み合わせる場合は、はじきや縮みが出ないかを端材で試してから本番に進みます。

木目を活かす方法は?ナチュラル仕上げのコツ

木目を活かす方法は?ナチュラル仕上げのコツ

木目を活かすなら、着色を薄くするか、透明なニスだけで仕上げます。色を付けるときは、木目を隠さない着色剤(ステイン)を使います。

木目を活かす基本の流れ

和信ペイントの着色ガイドに書かれている注意点を、手順に沿って並べます。

● 240~320番のサンドペーパーで表面を平らにしてから塗る

● 本番の前に、同じ木の板切れで着色と上塗りを試す

● 一度濃く塗った色は薄くならないので、うすめて2度塗りする

● 水性ステインは色落ちを防ぐため、必ずニスで上塗りする

ギター塗装の料金はいくら?自分でやる場合と業者比較

自分で塗る場合の費用は、塗料と研磨用品が中心です。たとえば和信ペイントの水性ウレタンニス300mlは2,700円(税込・同社公式通販)で、2回塗りで約3.5㎡を塗れます。

楽器店に頼む場合は個別の見積もりになります。島村楽器 名古屋ギター&リペア店が2019年に紹介した事例では、ラメのオーバーコート塗装とヘッドトップの着色、パーツの組み付けで合計84,356円+送料でした。

同店は、修理費用は同じ症例でも楽器の種類や形状・仕様によって異なる場合があるとしています。

料金が安いケースとは?依頼前に知る判断基準

料金は作業内容で変わるため、見積もりの段階で「どこまでが料金に含まれるか」を確かめるのが確実です。次の点を聞いておくと、あとから費用が増えにくくなります。

確認すること理由
下地の補修・剥離が含まれるか打痕や塗装の剥がれがあると作業が増える
仕上げの種類(単色・ラメ・木目など)塗る工程と使う塗料が変わる
パーツの取り外し・組み付けが含まれるか別料金になっていないかを見る
送料島村楽器の事例でも送料は別だった

まとめ:ギター塗装を自分で行うために押さえるべきポイント

ギター塗装を自分でやるなら、研磨・薄塗り・乾燥の3つをメーカーの案内どおりに守ることが仕上がりを左右します。

● 下地研磨は240番、塗り重ねの間は400番

● 塗装済みのボディは、試し塗りとテープで密着を確かめてから上塗りする

● 水性ウレタンニスの乾燥時間は薄塗りで約90分(20℃)が目安で、厚塗りや湿度が高い日は長くかかる

● スプレー缶は屋外の風通しのよい場所で、火気から離して使う

まずは目立たない場所か端材で試し塗りをして、塗料との相性を確かめてから始めてください。