テスターで抵抗を測ろうとしたとき、「数値が安定しない」「0Ωにならない」「OL表示が出た」などの疑問や不安を感じたことはありませんか。特に初心者の方にとっては、どの操作が正しく、どこに注意すべきなのかが分かりにくいものです。しかし、テスター抵抗測定の注意点を理解しておけば、誤測定や機器の故障を防ぎ、安全かつ正確な測定が可能になります。本記事では、テスター抵抗測定の注意に関する基礎知識から実践的なポイントまで、具体例を交えて丁寧に解説します。
- 抵抗測定の原理と内部構造の基本を理解できる
- 0ΩやOL表示が出る原因と正しい対処法が分かる
- 実践で失敗しないための測り方と注意点を学べる
- 初心者がやりがちな危険操作を回避できる
テスター抵抗測定の注意を理解するための基礎知識

テスター抵抗測定の注意を正しく理解するには、まず測定原理や表示の意味を押さえておくことが重要です。なぜなら、原理を知らないまま操作すると、数値の意味を誤解し、誤った判断をしてしまう可能性があるからです。このセクションでは、抵抗測定の仕組みや表示の読み方、内部抵抗の影響など、基本事項を順に解説します。
テスター 抵抗測定原理を知らないと何が起こる?
テスターで抵抗を測るときは、内部電池から微弱な電圧を印加し、そのときに流れる電流から抵抗値を算出しています。この原理を知らないと、なぜ電源が入った回路では測ってはいけないのか理解できません。
例えば、乾電池が接続された基板上の抵抗をそのまま測定すると、テスター内部の電圧と外部電源の電圧が干渉し、正しい値が出ないだけでなく、テスターが故障する恐れもあります。実際に、電源が入ったまま測定してヒューズが飛ぶケースも少なくありません。
- 抵抗測定時は内部電池の電圧を利用している
- 外部電源があると正しい測定ができない
- 誤操作はテスター故障につながる
内部抵抗が測定値に影響する理由
テスター本体やリード線にも微小な抵抗が存在します。これを内部抵抗と呼びます。特に低抵抗を測定する場合、この内部抵抗が無視できない誤差を生むことがあります。
例えば、0.5Ωのシャント抵抗を測定したとき、リード線自体に0.2Ωの抵抗があれば、表示は0.7Ω付近になることがあります。この差は決して小さくありません。
| 項目 | 例 |
|---|---|
| 測定対象 | 0.5Ω抵抗 |
| リード線抵抗 | 0.2Ω |
| 表示値 | 約0.7Ω |
そのため、低抵抗測定ではリード線を短絡させて表示値を確認し、差し引いて考える工夫が必要です。
テスターで抵抗を測ると0Ωにならないのはなぜ?
導通チェックや短絡確認をしても、表示が完全な0Ωにならないことがあります。これは故障ではなく、多くの場合は内部抵抗や接触抵抗が原因です。
具体的には、リード棒同士を強く押し当てても0.1〜0.3Ω程度表示されることがあります。これはリード線や接触面の微小な抵抗によるものです。
- リード線の抵抗が影響する
- 接触面の汚れや酸化膜が誤差を生む
- 完全な0.00表示はほぼ出ない
重要なのは、表示値の絶対値ではなく、相対的な変化を見ることです。
電圧印加が起こる仕組みとは

抵抗測定時、テスター内部から微小電圧が対象物に印加されます。これはオームの法則に基づく測定のためです。しかし、半導体部品やLEDなどを測る場合、この電圧が影響を及ぼすことがあります。
例えば、ダイオードを抵抗レンジで測ると、内部電圧によって一方向だけ数値が変わることがあります。これは故障ではなく、部品の特性によるものです。
詳しい原理は、オームの法則(#)の理解が助けになります。
抵抗測定の特徴と注意点
抵抗測定は回路から切り離した状態で行うのが基本です。なぜなら、並列回路があると合成抵抗として低い値が表示されるからです。
例えば、1kΩ抵抗が2本並列接続されている場合、測定値は約500Ωになります。このような回路上測定は誤解の原因になります。
- 回路から外して測るのが理想
- 並列接続は低い値になる
- コンデンサ残留電圧にも注意
テスターでOL表示が出たらどうすればいい?
OL表示は「オーバーリミット」を意味し、測定範囲を超えている、もしくは断線している状態を示します。
例えば、レンジが200Ω設定のまま10kΩ抵抗を測ればOLになります。この場合はレンジを上げれば解決します。しかし、配線の断線でもOL表示が出るため、原因を切り分けることが大切です。
- レンジ不足の可能性
- 断線の可能性
- 接触不良の可能性
テスター抵抗測定の注意点を守る正しい測り方と実践ポイント

基礎知識を理解したら、次は実際の測定方法です。正しい手順を守らないと、誤測定だけでなく事故や故障につながる恐れがあります。このセクションでは、具体的な測定手順と、初心者が見落としやすい注意点を詳しく解説します。
測り方の基本手順と測定前チェック
正しい測り方は、電源を切る、レンジを確認する、リード線を確認する、の順で行います。この順番を守ることが安全への第一歩です。
例えば、AC電源回路を測定する前に必ずコンセントを抜き、テスターをΩレンジに合わせます。その後、リード線を短絡させて内部抵抗を確認します。
- 電源を完全に切る
- レンジ設定を確認
- リード線の断線チェック
電源を切る理由を理解しよう
電源が入ったまま抵抗を測ると、内部回路に過電流が流れる可能性があります。特にAC100V回路では危険です。
実際に、電源が入ったままΩレンジで測定し、テスター内部ヒューズが焼損する例もあります。安全のため、電源断は必須です。
ショートを防ぐための注意点
プローブ先端が隣接端子に触れるとショートが起こります。特に細かい基板では注意が必要です。
例えば、ICピン間で誤ってショートさせると部品破損につながることがあります。プローブカバーを活用するのも有効です。
注意と抵抗測定を混同しないコツ

抵抗測定と電圧測定を混同すると危険です。レンジ切替ミスはよくある事故原因です。
例えば、電圧測定レンジのまま抵抗を測ると意味のない数値が表示されます。常に表示単位を確認しましょう。
テスターでしてはいけないことは?初心者が避けるべき操作
初心者がやりがちなのは、電源ON状態でΩレンジ測定、レンジ未確認、濡れた手での操作などです。
- 電源ONのまま抵抗測定しない
- レンジ確認を怠らない
- 濡れた環境で使用しない
基本を守るだけで事故は大幅に減らせます。
まとめ:テスター抵抗測定の注意を押さえて安全・正確に測定するために
テスター抵抗測定の注意点を理解すれば、数値の意味を正しく判断でき、安全に測定できます。原理を知り、電源を切り、正しい手順を守ることが最も重要です。焦らず確認を徹底することが、失敗を防ぐ最大のポイントです。

