窓枠の塗装がパリパリと剥がれてくると、「このまま放置して大丈夫?」「自分で直せる?それとも業者?」と不安になりますよね。結論から言うと、窓枠塗装の剥がれは原因さえ見極めれば、補修や塗り直しで十分きれいに改善できます。
ただし、原因を確認せずに上から塗るだけだと、また短期間で同じように剥がれたり、結露や湿気で下地が傷んで補修範囲が広がったりする失敗が起こりがちです。賃貸の場合は、自己判断で進めてしまうと費用負担のトラブルにつながるリスクもあります。
この記事では、窓枠塗装がパリパリ剥がれる原因(湿気・結露・下地・コーキングなど)を整理し、状態の見分け方から補修方法、DIYの手順と注意点、業者費用の相場、素材別に失敗しにくい塗料選びまで、順番にわかりやすく解説します。
- ・窓枠塗装がパリパリ剥がれるのは「塗料」だけでなく、湿気・結露・下地・コーキング劣化が関係することが多い
- ・塗装剥がれに見えて、実は化粧板や表面材の剥がれの場合もあるため、まずは状態の見分けが重要
- ・補修の成功率は「下地処理(研磨・清掃・密着対策)」で決まる。ここを省くと再発しやすい
- ・DIYと業者の費用感・失敗リスクを比較し、素材(木・樹脂・アルミ)に合う塗料と手順を選べばきれいに直せる
窓枠塗装パリパリ剥がれるのはなぜ?原因と劣化の基礎知識

窓枠の表面がパリパリと剥がれるときは、ただ「塗装が弱かった」だけではなく、下地や湿気・結露の影響、あるいは窓枠の表面材(化粧板・シート)が傷んでいる可能性まで含めて考える必要があります。まずは剥がれているものが塗料なのか、それとも化粧シートや化粧板なのかを見分けることが、最短で失敗なく直す近道です。
このパートでは、窓枠で起きる「剥がれ」の正体を整理し、見分け方と、湿気・結露・下地の問題がどう関係するのかをわかりやすく解説します。原因が違えば、補修方法も使う材料も変わるため、最初の確認がとても大切です。
窓枠化粧板の剥がれは塗装だけが原因じゃない?見分け方
窓枠がパリパリ剥がれるとき、最初に押さえたいのは「剥がれているのは塗装なのか、表面材なのか」という点です。窓枠には、無垢材の木に塗装してあるものだけでなく、合板の上に化粧シートや化粧板を貼ったタイプ、樹脂の表面にフィルム加工をしたタイプなど、いくつかの構造があります。見た目が似ていても、剥がれ方の原因はまったく違います。
塗装の剥がれだと思って上から塗り直したのに、すぐにまた剥がれた、というケースは少なくありません。実は塗料ではなく、薄いフィルム状の化粧シートが浮いて裂けていたり、表面のコーティング層が粉っぽく劣化していたりすることもあります。こうした場合は、塗料だけで解決しにくく、下地の処理や表面材の扱い方を変える必要があります。
「塗料の剥がれ」と「化粧シートの剥がれ」は見た目が違います
判断のコツは、剥がれた部分の「厚み」と「質感」です。塗料が剥がれる場合、薄い膜がポロポロ欠けたり、粉が出たり、端がめくれても紙のように大きくはがれにくいことが多いです。一方、化粧シートやフィルムが剥がれる場合は、薄いシートがペラッと浮いて、端から裂けたり、まとまってめくれたりします。触ったときの感触も、塗料はザラッとしやすく、フィルムはツルッとしやすい傾向があります。
- 塗料が剥がれている可能性が高い状態:表面が粉っぽい、薄い膜が欠けるように落ちる、研磨すると白い粉が多く出る
- 化粧シートの可能性が高い状態:透明や木目の薄いフィルムがペラッとめくれる、端が裂ける、シートの層が見える
- 化粧板(表面材)の可能性が高い状態:木目の層が浮いてささくれる、表面が層状にはがれる、下から別の材が見える
ただし、ここで気をつけたいのは「塗装+化粧シート」のように複合していることもある点です。例えば、既存の化粧シートの上から誰かが塗っていて、その塗装だけが剥がれているケースもあります。この場合、剥がれているのは塗料ですが、原因は“塗料が密着しにくい下地(化粧シート)に塗ったこと”にあります。つまり、剥がれているものだけを見ても、根本原因にたどり着かない場合があります。
アルコールで拭く・爪でこする簡易チェックは役立ちます
家にあるものでできる簡単なチェックとして、「固く絞った布で拭く」「爪で軽くこする」「マスキングテープで軽く貼って剥がす」といった方法があります。これで粉が多く付いたり、塗膜がポロポロ取れたりする場合は塗装の劣化が疑われます。逆に、透明な薄い膜が伸びるように浮いたり、テープでシートごとめくれるなら、表面材の剥がれの可能性が上がります。
| チェック項目 | 塗装が剥がれている傾向 | 化粧シート・表面材が剥がれている傾向 |
|---|---|---|
| 剥がれ方 | 薄い膜が欠ける・粉が出る | ペラッとめくれる・裂ける |
| 触った感触 | ザラつく・白っぽい粉 | ツルっとしている・層が見える |
| テープでの反応 | 塗膜の粉や小さな欠けが付く | シートがまとまって浮く・一枚で剥がれる |
| 研磨したとき | 粉が出て均一に削れる | 削るとシートが毛羽立つ・溶けるようになる場合も |
この段階で「化粧シートが剥がれている」と判断できると、対処の選択肢が整理できます。部分的に浮いているだけなら、密着させ直す・浮いた部分を丁寧に除去して段差を埋めるなどの補修が考えられます。一方で、広範囲に劣化している場合は、塗装で誤魔化すよりも、化粧シートを張り替える・カバー材で隠すなどの方が仕上がりも長持ちもしやすいです。
「パリパリ」でも原因が違うと直し方が変わります
塗装がパリパリ剥がれるときは、塗膜が硬くなって割れている状態が多いです。古い塗装やニスが乾燥して硬化し、温度差や木の伸び縮みで割れ、そこから欠けていくイメージです。一方、化粧シートの剥がれは、湿気や接着剤の劣化で浮き、そこから裂けていくことが多いです。見た目が似ていても、根っこが違うため「下地処理の方法」と「選ぶ材料」が変わります。
窓枠の剥がれは、塗膜だけが原因とは限りません。化粧シート・化粧板の剥がれかどうかを先に見分けると、補修の失敗が減ります。
次に、塗装の剥がれにも化粧シートの剥がれにも関係しやすい「湿気・結露・下地」の影響を整理します。窓まわりは家の中でも特に水分の影響を受けやすく、ここを見落とすと、どんなに丁寧に塗っても長持ちしにくいからです。
原因は何?湿気・結露・下地の影響

窓枠でパリパリ剥がれが起きやすい大きな理由は、窓が「温度差」と「水分」の影響を受けやすい場所だからです。冬は室内の暖かい空気と、窓ガラスの冷たさがぶつかりやすく、結露が発生しやすくなります。その水分が窓枠に触れたり、染み込んだり、乾いたりを繰り返すと、塗膜や表面材が傷みやすくなります。
特に木質系の窓枠は、水分を吸うと膨らみ、乾くと縮みます。この動きが何度も繰り返されると、表面の塗膜は引っ張られて割れたり、端から浮いてきたりします。さらに、下地が汚れていたり、表面がツルツルで塗料が食いつきにくかったりすると、密着が弱くなり、剥がれが早まります。
結露は「窓枠の劣化スイッチ」になりやすい
結露が出る環境だと、窓枠の表面に水滴がつくだけでなく、窓枠の隅や、サッシのレール周辺に水が溜まりやすくなります。そこから木部に水分が入り込むと、表面が白っぽくなったり、ふやけたように柔らかくなったり、カビが出たりすることがあります。この状態で塗装だけを直しても、下地が弱っているため、また同じ場所が剥がれやすくなります。
- 窓枠の角が黒ずんでいる、触ると少し柔らかい
- 表面に白い粉や白濁が出る
- 窓の下側だけ剥がれが集中している
- 剥がれ周辺が波打つ、ふくらむ
こうしたサインがある場合は、湿気・結露の影響が強い可能性があります。補修では「水分の原因を減らす工夫」と「下地を整える作業」をセットで考えることが大切です。
下地の問題は「塗料が悪い」より多い
DIYでよくある失敗は、「塗料選び」ばかりに目がいき、下地を甘く見てしまうことです。窓枠は、手あか・ホコリ・油分・ワックス成分が付きやすい場所です。見た目がきれいでも、表面に薄い汚れの膜があると、塗料がしっかり密着しません。すると乾いたあとに、薄い膜ごとペリッと剥がれたり、パリパリ割れたりします。
また、もともとツヤのある塗装や化粧シートの上に塗る場合、表面が滑らかすぎて塗料が乗りにくいことがあります。この場合は、軽く研磨して“食いつき”を作る必要があります。逆に、研磨が強すぎて下地を傷めたり、紙やすりの番手が粗すぎて深い傷を作ったりすると、仕上がりが荒れてしまうので、目的に合った処理が必要です。
| 下地の状態 | 起こりやすい症状 | 考えられる原因 |
|---|---|---|
| 手あか・油分が残っている | 乾いたあとに薄く剥がれる | 塗料が下地に密着できない |
| ツルツルでツヤが強い | 端からペリッとめくれる | 足付け不足(研磨不足) |
| 古い塗膜が劣化して粉っぽい | 新しい塗装ごとパリパリ割れる | 弱った塗膜の上に塗り重ねた |
| 水分で下地がふやけている | 波打つ・浮く・再発が早い | 湿気・結露で下地が弱い |
「湿気が多い家=必ず剥がれる」ではありません
ここで誤解しやすいのは、湿気や結露があると必ず剥がれる、という考え方です。実際は、結露が出ても、こまめに拭き取れていたり、換気や除湿で水分が溜まりにくい環境だったり、窓枠の素材や仕上げが水分に強い場合は、劣化が進みにくいこともあります。逆に、結露が少なく見えても、窓枠の裏側や隙間に水分が入り込んでいると、気づかないうちに下地が傷むこともあります。
環境の影響を考えるときは、次のように「どこに水分が溜まりやすいか」「乾きやすいか」を見ていくと判断しやすいです。
- 冬の朝、窓の下側に水滴が溜まっていないか
- カーテンが窓枠に触れていて、乾きにくくなっていないか
- 窓の下側や角だけ、色が変わったり浮いたりしていないか
- 結露対策(換気・除湿・断熱)ができているか
公的機関が示す「結露はカビの原因になる」という基本
結露による水分が続くと、カビが発生しやすくなることは、公的機関でも注意喚起されています。たとえば東京都の「東京くらしWEB」では、結露の発生とカビ・ダニの関係、換気や除湿などの対策が紹介されています。窓枠の劣化は見た目の問題だけでなく、カビの温床になりやすい点でも注意が必要です。参考として、東京都「カビの発生と対策(結露・換気など)」もあわせて確認しておくと、原因の理解が深まります。
よくあるパターン:塗装だけ直したのに再発する流れ
窓枠で起きる「再発」の典型は、次の流れです。剥がれた部分を軽く削って上から塗ると、一時的にはきれいになります。しかし、下地の粉っぽい劣化膜が残っていたり、結露で水分が入り込む環境が変わっていなかったりすると、しばらくして塗膜が割れ、端からまたパリパリ剥がれてきます。特に窓の下側は水が溜まりやすいため、同じ場所に症状が出やすいです。
- 剥がれた部分だけを上塗りする
- 下地が弱っているため密着が不十分になる
- 結露や湿気で水分の出入りが続く
- 塗膜が割れる・浮く
- 数ヶ月〜1年ほどで再発する
この再発を防ぐためには、原因に合わせて「剥がれるものはしっかり除去する」「下地を整える」「水分の影響を減らす」という3点を意識するのが効果的です。次のパートでは補修方法や塗り直しのコツで具体的に扱いますが、ここではまず“原因が湿気・結露・下地にあるなら、塗料だけでは解決しにくい”という考え方を持っておくと失敗が減ります。
窓枠の剥がれは、結露などの水分と、下地の状態が重なって起きやすいです。塗料を変えるだけではなく、下地処理と環境対策をセットで考えると長持ちしやすくなります。
ここまでで、剥がれの正体(塗装か表面材か)と、湿気・結露・下地が与える影響が整理できました。次は、コーキングの劣化や賃貸での対応など、窓枠の劣化を広げやすいポイントを順番に確認していくと、より失敗しにくい判断ができます。
ここまでで、窓枠の「剥がれ」が塗装だけの問題ではなく、湿気や結露、下地の状態とも深く関係することが見えてきました。次に押さえておきたいのが、窓まわりの隙間を埋めているコーキング(シーリング)です。ここが弱ると水分が入りやすくなり、窓枠の傷みや塗装の剥がれを一気に進めてしまうことがあります。
窓枠コーキングの耐用年数は?切れや痩せが招く劣化
窓枠コーキングの耐用年数は「永遠」ではなく、時間とともに硬くなったり、痩せたり、切れたりして性能が落ちます。結論から言うと、窓枠塗装がパリパリ剥がれているときは、コーキングの劣化も同時に疑うべきです。コーキングが切れて隙間ができると、結露や雨水、室内の湿気が入り込みやすくなり、窓枠の下地がふやけたり、カビが出たりして、塗装だけ直しても再発しやすくなるからです。
コーキングはゴムのように柔らかく見えますが、実際には紫外線・温度差・乾燥といった影響で少しずつ劣化します。窓は昼夜や季節で温度差が大きく、建物自体もわずかに動くため、コーキングには「伸び縮みして隙間を埋め続ける」役割が求められます。ところが劣化が進むと伸び縮みができなくなり、ひび割れや剥離が起き、そこから水分が入り込むようになります。
「耐用年数」は目安。見た目のサインを優先した方が安全です
コーキングの寿命は使用場所や種類で差が出るため、年数だけで一律に言い切りにくいのが正直なところです。ただ、公的機関の情報でも、住宅の維持管理ではシーリング等の劣化を早めに点検・補修する重要性が示されています。たとえば国土交通省の資料では、外壁や開口部まわりのシーリングは劣化によりひび割れや剥離が起き、漏水の原因になり得るため、定期点検・補修が必要だとされています。窓枠の剥がれが出ている場合は、ちょうどその「点検タイミング」に当たることが多いです。
実際の現場でよく見られる劣化サインは、次のようなものです。年数が分からなくても、見た目で判断しやすいので、まずはここからチェックすると失敗が減ります。
- コーキングに細かいひび割れがある(表面がカサカサしている)
- 隙間ができている、端が浮いている(剥離している)
- 以前より細くなって凹んで見える(痩せ)
- 触ると硬く、ゴムの弾力がほとんどない
- 黒ずみやカビが目立つ(湿気が溜まりやすい状態になっている可能性)
この中でも特に注意したいのは「切れ」と「剥離」です。痩せやひび割れはまだ軽症のこともありますが、切れて隙間ができたり、端から剥がれていたりすると、水分の通り道ができてしまいます。窓枠の角や下側だけ塗装が傷んでいる場合、実はコーキングの不具合でそこに水分が集中しているケースもあります。
コーキングが劣化すると、窓枠の中で何が起きるのか
コーキングが弱ると、窓枠の表面だけでなく、見えない部分でダメージが広がりやすくなります。たとえば結露が窓枠の隙間に入り込むと、乾きにくい場所に水分が残り、木質下地がふやけたり、接着剤が弱ったりします。すると表面材(化粧シート)も浮きやすくなり、塗装なら塗膜の下から剥がれが進む形になりがちです。
| コーキングの状態 | 起こりやすい問題 | 窓枠への影響 |
|---|---|---|
| 痩せて凹んでいる | 水が溜まりやすい | 窓枠下側の塗装が傷みやすい |
| ひび割れがある | 水分が入り込みやすい | 下地が湿って塗膜が浮きやすい |
| 切れて隙間がある | 隙間から浸入する | 化粧シートの剥がれ、木部の腐朽リスクが上がる |
| 端が剥離している | 水の通り道ができる | 補修しても再発しやすい |
こうした理由から、窓枠塗装の剥がれを直すときは、コーキングが「まだ生きているか」を見ておくと安心です。塗装だけを整えても、隙間から水分が入ってくる状態が続けば、また同じ場所がパリパリ剥がれやすくなります。
よくある実例:窓の下側だけ何度も剥がれる
たとえば、窓枠の下側の角だけ塗装がパリパリになり、補修しても半年〜1年ほどで同じ場所が再発するケースがあります。表面を削って塗り直しても、窓の角にあるコーキングが痩せて隙間ができていたため、結露の水がそこに集まり、下地が湿った状態が続いていた、という流れです。原因が水分の入り口にある場合、表面だけ整えても長持ちしにくいことがよく分かります。
窓枠の剥がれがあるときは、コーキングの切れ・痩せ・剥離もセットで点検すると再発リスクが下がります。
続いて、もし塗装剥がれが賃貸で起きた場合に、どう動けばトラブルになりにくいかを整理します。ここは「自分で直していいかどうか」が状況によって変わるため、手順を知っておくと安心です。
塗装剥がれが賃貸で起きたら?費用負担と連絡の流れ
賃貸で窓枠塗装がパリパリ剥がれた場合、結論としては「まず連絡が先」です。自分で補修してしまう前に、管理会社や大家さんへ状況を伝えるのが安全です。理由はシンプルで、賃貸では「費用負担のルール」と「原状回復の考え方」があり、自己判断で手を入れると、かえって負担が増えたり、退去時にトラブルになったりする可能性があるからです。
賃貸の費用負担は、「普通に暮らしていて起きた劣化(経年劣化)」か、「借主の使い方で悪化した(故意・過失や善管注意義務違反)」かで考えられます。国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」では、経年劣化や通常損耗は貸主負担が基本で、借主負担は故意・過失などの場合に限られるという考え方が示されています。窓枠の塗装剥がれは、結露や日照、建物の状態で起きることも多く、まずは「通常損耗の可能性がある」として相談する価値があります。
連絡の前にやっておくと話が早い「状況整理」
連絡するときに「ただ剥がれました」だけだと、判断が進みにくいことがあります。そこで、次のポイントを簡単に整理しておくと、やり取りがスムーズです。難しいことをする必要はなく、スマホで写真を撮るだけでも十分役立ちます。
- どの窓の、どの位置か(部屋名、窓の場所)
- 剥がれの範囲(全体か、一部か)
- いつ頃気づいたか(最近か、前からか)
- 結露が多い窓かどうか(冬に水滴がつくか)
- カビや黒ずみ、ふやけなどがあるか
また、剥がれた粉や破片が床に落ちる場合は、掃除機で吸う前に軽く集めておき、写真を撮っておくと説明しやすいです。窓枠の角や下側は結露で傷みやすいので、その部分のアップ写真もあると状況が伝わりやすくなります。
費用負担は「原因」と「直し方」で変わります
賃貸での負担が分かれやすい例を整理すると、イメージしやすくなります。あくまで一般的な考え方ですが、次のような傾向があります。
| 起きたこと | 通常損耗(貸主負担)になりやすい例 | 借主負担になりやすい例 |
|---|---|---|
| 窓枠の塗装が剥がれた | 結露や日照、経年で自然に劣化した | 物をぶつけて欠けた、強い洗剤で塗膜を傷めた |
| カビや黒ずみが出た | 建物の構造上結露がひどい、換気設備が弱い | 長期間放置して広げた、拭き取りを極端に怠った |
| 補修が必要になった | 管理会社の手配で標準的に補修する | 勝手にDIYして仕上がり不良、追加工事が必要になった |
特に注意したいのは「勝手にDIYした結果、状態が悪化した」と見なされるパターンです。塗料が合わずにベタついた、サッシやゴムパッキンまで塗ってしまった、表面がボコボコになった、などが起きると、元の状態に戻すための費用が増えやすくなります。賃貸では、上手に直したつもりでも「元の仕様と違う」と判断されることがあるため、事前相談が強い味方になります。
連絡の流れはシンプルです。先に相談して指示をもらう
賃貸での対応は、基本的に次の順番で進めると安心です。焦って補修に入らず、まずは「状況の共有」を優先します。
- 管理会社または大家さんに連絡する(写真があると早い)
- 原因の確認(結露・漏水・コーキング不良など)を相談する
- 補修の方針を決める(貸主手配か、借主対応か)
- 借主が対応する場合でも、使用材料や範囲を確認する
連絡するときは、「窓枠の塗装がパリパリ剥がれてきて、結露も出やすい窓なので心配です。写真を送れますが、まず確認してもらえますか?」のように伝えると、相手も状況を想像しやすくなります。すでにコーキングの切れや黒ずみが見えるなら、その点も添えると判断材料になります。
よくある実例:自己補修で逆に負担が増える
たとえば、退去前に窓枠の剥がれを隠そうとして、ホームセンターのスプレー塗料でサッと塗ってしまったケースがあります。見た目は一時的に整いますが、塗料がサッシやパッキンに付着してしまい、開閉が重くなったり、汚れが取れなくなったりしてしまいました。その結果、部分補修では済まず、窓まわりの清掃・補修費が追加になってしまった、という流れです。賃貸では「やらない方が良かった」という結果になりやすいので、まず相談が大切です。
賃貸の窓枠剥がれは、自己判断で直す前に管理会社へ連絡するのが安全です。原状回復の考え方では、経年劣化は貸主負担が基本になるケースもあります。
ここまでで、窓枠の劣化を進めやすいコーキングの問題と、賃貸での費用負担・連絡の進め方が整理できました。次のパートでは、実際に補修や塗り直しをする場合に「どこまで自分でできるのか」「何に注意すべきか」を具体的に解説していきます。
窓枠塗装パリパリ剥がれる時の補修方法と塗り直しのコツ

窓枠の塗装がパリパリ剥がれてきたとき、気になるのは「どう直せば長持ちするのか」「自分でやるべきか、業者に頼むべきか」という判断だと思います。結論から言うと、軽い剥がれや小さな欠けならDIYでも十分対応できますが、下地がふやけていたり、剥がれが広範囲だったりする場合は、下地処理に手間がかかるため、無理に進めると再発しやすくなります。
窓枠は結露や湿気の影響を受けやすく、塗装だけをきれいにしても、水分が入り込む環境がそのままだと、また同じように剥がれてしまうことがあります。逆に言えば、補修のポイントは「剥がれる原因を消しつつ、下地を整えて密着させること」です。この章では、どこまで自分でできるのかの目安、補修材の選び方、費用相場の考え方、リフォームで依頼する場合の見方、そしてDIYで失敗しやすいポイントまで、順番に整理します。
窓枠補修はどこまで自分でできる?補修材と下地処理の基本
窓枠補修を自分でできるかどうかは、「剥がれの範囲」と「下地が元気か」で決まります。結論としては、塗膜が部分的に欠けている程度で、木部や表面材がブヨブヨしていないなら、DIYで十分きれいに直せる可能性が高いです。逆に、触ると柔らかい、黒ずみが深い、表面が波打つ、化粧シートが広範囲に浮いている、といった状態は、塗る前の処理が難しくなり、DIYだと仕上がりや耐久性が不安定になりやすいです。
最初に決めたい「DIY向き」か「相談した方がいい」かのライン
判断を迷うときは、次のチェックで考えると分かりやすいです。見た目ではなく、触った感覚と範囲で判断するのがコツです。
- DIYで対応しやすい:剥がれが小さい(手のひら以下)、下地が硬い、カビ臭がしない、濡れていない
- 慎重に判断:剥がれが窓枠の下側に集中、結露が多い、コーキングが切れている、黒ずみがある
- 相談推奨:木部が柔らかい、広範囲で浮いている、化粧シートがベロンと剥がれている、雨漏りが疑われる
ここで「相談推奨」に当てはまる場合は、無理に塗り直しだけで済ませると、短期間で再発することがあります。特に、雨水が入っている可能性があるときは、窓枠の内部で傷みが進むこともあるため、まず原因の確認が重要です。
下地処理が9割。塗装より前の作業が仕上がりを決めます
窓枠補修で一番大事なのは、塗る前の準備です。結論として、剥がれる窓枠ほど「古い弱い層」を残したまま塗ると、塗った塗料ごと剥がれます。つまり、きれいに塗るより先に、剥がれる原因になる部分を取り除いて、塗料がしっかりくっつく面を作ることが必要です。
下地処理は大きく分けて、次の流れで考えると整理しやすいです。
- 浮いている塗膜・表面材を除去する(無理に残さない)
- 段差をなだらかにする(研磨で境目を目立ちにくくする)
- 汚れ・油分を落とす(手あか、カビ、ワックスの膜を消す)
- 必要に応じて欠け・へこみを埋める(補修材で形を整える)
- 塗料が密着しやすい状態を作る(足付け・下塗り)
この流れを飛ばすほど、剥がれの再発が起きやすくなります。特に窓枠は手が当たりやすく、掃除でこすられやすいので、密着が弱いとすぐに端からめくれてきます。
補修材は「目的」で選ぶと失敗しにくい
補修材は種類が多く見えますが、目的は大きく3つに分かれます。「欠けを埋める」「段差をならす」「隙間を埋める」です。窓枠の塗装剥がれで主に使うのは、欠けや段差の補修材です。コーキングは隙間を埋める役割ですが、塗装の欠け埋めに代用すると割れやすいので、使い分けが大切です。
| 目的 | 向いている材料の考え方 | よくある失敗 |
|---|---|---|
| 欠け・へこみを埋める | 乾くと硬くなる充填材(木部なら木部用) | 柔らかい材料で埋めて塗膜が割れる |
| 段差をなだらかにする | 薄く伸ばせて研磨できるタイプ | 厚盛りして乾燥不良、研磨でボロボロ |
| 隙間を埋める(動く部分) | 弾力があるシーリング材 | 上から塗れないタイプでベタつく |
窓枠の「角が欠けた」「塗膜が剥がれて段差ができた」といった症状なら、研磨できる補修材を薄く使い、乾燥させてから整えるのが基本です。厚く盛ると乾きにくく、仕上げの塗装が割れる原因になるので、少しずつ重ねる方がきれいに仕上がります。
実例:剥がれを放置して欠けが広がるパターン
たとえば、窓枠の角がパリパリ剥がれていたのに、そのまま半年ほど放置していたケースでは、剥がれの境目がどんどん広がり、掃除で触れるたびに欠けが増えてしまいました。こうなると、塗装だけでなく、欠けの段差を埋めて形を戻す作業が必要になります。早い段階なら、浮いた塗膜を取って軽く整えるだけで済むことも多いので、剥がれを見つけたら「小さいうちに補修」が結果的に楽になります。
窓枠補修は「塗る前の処理」が最重要です。剥がれる層を残さず、段差を整え、汚れを落としてから塗ると長持ちしやすくなります。
DIYでできる範囲が見えてきたら、次に気になるのは「業者に頼むといくらかかるのか」だと思います。ここは相場感を知らないまま見積もりを見ると、安いのか高いのか判断が難しくなるので、見積もりの見方も含めて整理します。
塗装費用はいくら?業者相場と見積もりの注意点
窓枠塗装を業者に依頼した場合の費用は、結論として「窓枠だけを単独でやるのか」「他の工事と一緒にやるのか」で大きく変わります。窓枠は面積が小さいため、塗る量だけ見れば安く見えますが、実際には養生や下地処理、出張や最低工事費などの“作業の基本料金”がかかるため、思ったより高く感じることがあります。
また、剥がれがひどいほど下地処理に時間がかかり、コーキングの補修が必要になれば、その分も費用に反映されます。つまり、単に「塗る」だけではなく、「直す工程」が多いほど価格が上がるイメージです。
見積もりで見るべきポイントは「何をするか」です
費用の納得感を作るには、「塗料の名前」よりも「工程の中身」を見るのが大切です。窓枠塗装でトラブルになりやすいのは、安い見積もりに飛びついた結果、下地処理がほとんど入っておらず、短期間で剥がれてしまうケースです。見積もりの中に、下地処理や養生がきちんと含まれているかを確認すると、失敗が減ります。
- 養生(サッシ、床、壁、カーテン周り)をどこまで行うか
- ケレン・研磨(古い塗膜の除去や足付け)を行うか
- 下塗り(密着を良くする工程)が入っているか
- 塗装回数(中塗り・上塗り)が明記されているか
- コーキングの補修が必要な場合に別項目になっているか
「一式」という書き方だけだと内容が分かりにくいので、可能なら工程が分かる形で説明してもらうのが安心です。説明が曖昧なまま契約すると、期待していた仕上がりと違う、という不満が起きやすくなります。
費用が変わりやすい条件を知ると判断しやすくなります
窓枠塗装の費用が変動しやすい条件は、次のようなものです。自宅の状況と照らし合わせると、見積もりの幅が納得しやすくなります。
| 条件 | 費用に影響する理由 |
|---|---|
| 剥がれが広範囲・粉っぽい | 除去と研磨に時間がかかり、下地処理工程が増えるため |
| 結露が強く下地が傷んでいる | 乾燥や補修材の作業が増え、塗装だけで済まないため |
| コーキング補修が必要 | 別作業(撤去・打ち替え・ならし)が追加されるため |
| 窓の数が多い | 養生と移動が増えるが、まとめると単価が下がることもあるため |
| 他工事と同時施工 | 足場や出張費が共通化でき、追加分が割安になりやすいため |
実例:安い見積もりで短期間に剥がれたケース
たとえば、窓枠の剥がれが気になって最安の見積もりで依頼したところ、作業が「軽く拭いて上塗り」中心で、研磨や下塗りの説明がほとんどありませんでした。施工直後はきれいに見えたものの、冬の結露が増えた時期に、同じ場所がまたパリパリになってしまいました。原因は、弱った塗膜の上に塗り重ねたことで、新しい塗装が下地ごと浮いてしまった可能性が高いです。費用だけで選ぶと、結果的に二度手間になることがあるので注意が必要です。
見積もりは金額だけでなく、養生・研磨・下塗りなどの工程が入っているかを見ると失敗しにくくなります。
業者に頼む場合は、塗装だけで済むか、窓まわり全体として直す必要があるかで、選ぶ依頼先も変わります。次は、リフォームとして窓枠塗装をする場合に、どんな工事内容になりやすいのか、依頼先をどう選べばいいのかを整理します。
リフォームで窓枠塗装するなら?工事内容と依頼先の選び方
窓枠塗装を「リフォーム」として考える場合、結論としては、塗装はあくまで選択肢のひとつで、状態によってはカバー工法や部材交換の方が確実なこともあります。窓枠の表面が化粧シートで作られている場合、塗装で無理に仕上げるよりも、表面材を整えて貼り替える、またはカバー材で隠す方が耐久性が上がることがあります。特に、下地が水分で傷んでいるケースでは、塗装だけでは根本解決になりにくいです。
リフォームとしての工事内容は、症状の重さによって段階があります。塗装だけの話だと思っていたら、実際は下地の補修や結露対策まで必要だった、ということもあるので、全体像を知っておくと判断が楽になります。
工事内容は大きく4段階に分けて考えると分かりやすい
窓枠の状態に合わせて、どのレベルの工事が必要かを整理すると、依頼先選びもブレにくくなります。
- 軽度:部分補修+塗り直し(剥がれが小さい、下地が健全)
- 中度:広範囲の下地処理+塗り直し(粉っぽい、段差が多い)
- 重度:表面材の補修・貼り替え、カバー工法(化粧シートが広く剥がれる)
- 要注意:漏水・腐朽の補修、原因対策(雨水侵入、下地が柔らかい)
このうち、3や4に当てはまりそうなら、塗装専門の依頼だけでは対応しきれない場合があります。窓まわりの原因(コーキング、結露、漏水)とセットで見てもらえる依頼先の方が安心です。
依頼先は「何が原因か」で選ぶとミスマッチが減ります
窓枠の剥がれは、塗装の問題だけで起きるとは限りません。だからこそ、依頼先も「塗る人」だけで決めるより、「原因に強いか」を基準にした方が失敗しにくいです。たとえば、結露が強い、コーキングが切れている、雨の日に濡れている、といった状況なら、窓まわり全体の経験がある会社の方が原因を見落としにくいです。
- 塗装の劣化が中心:塗装店・内装系の施工店
- 化粧シートの剥がれが中心:内装リフォーム・シート施工に強い会社
- コーキングや漏水が疑わしい:外装・防水も扱うリフォーム会社
- 原因がはっきりしない:現地調査で説明が丁寧な業者(複数見積もりが安心)
実例:塗装よりカバー工法が向いていたケース
たとえば、窓枠の木目シートが広い範囲で浮き、端からペラッとめくれている家では、塗装で押さえ込もうとしても段差が残りやすく、仕上がりが安定しませんでした。そこで、表面の浮いた部分を整えたうえでカバー材を施工したところ、見た目がきれいになり、掃除や結露の拭き取りでも傷みにくくなったという例があります。状態によっては、塗装よりも「隠す・覆う」方が長持ちすることがあるのが窓枠の難しいところです。
リフォームでは「塗装だけ」より、原因に合わせて補修・貼り替え・カバー工法も含めて検討すると、再発しにくい選択ができます。
では、DIYでやるとしたら、なぜ失敗しやすいのでしょうか。窓枠塗装は小さな作業に見えますが、サッシやゴムなど塗ってはいけない部分が近く、下地も複雑なことが多いです。次は、手順と養生・研磨のポイントを中心に、失敗を避けるコツを具体的に解説します。
DIYは失敗しやすい?手順と養生・研磨のポイント
窓枠塗装のDIYが失敗しやすいのは、結論として「狭い場所で細かい作業が多く、下地が難しい」からです。壁の塗装のように広い面を塗るのと違い、窓枠は段差・角・隙間が多く、サッシやゴムパッキンがすぐ近くにあります。少しでも養生が甘いと、塗料がはみ出して取れなくなったり、窓の開閉に支障が出たりします。
さらに、窓枠は結露や湿気の影響を受けやすいので、乾燥不足のまま塗ったり、下地の粉や汚れを残したまま塗ったりすると、見た目は整っても短期間で剥がれやすくなります。つまり、DIYでの成功は「手際」よりも「準備の丁寧さ」で決まります。
基本手順は「除去 → 整える → 守る → 塗る」です
窓枠のDIYを分かりやすく言うと、やることは次の順番です。どれも地味ですが、1つ飛ばすと仕上がりが崩れます。
- 剥がれた塗膜・浮いた部分を取り除く
- 研磨して段差をならし、密着しやすい表面を作る
- 清掃・脱脂で汚れや油分を落とす
- 養生で塗ってはいけない部分を守る
- 下塗り(必要なら)→上塗りで仕上げる
- 乾燥させ、はみ出しや不具合をチェックする
この手順の中で、特に差が出るのが「養生」と「研磨」です。ここを丁寧にやると、見た目だけでなく耐久性も上がります。
養生は「塗る範囲より広め」がコツです
窓枠は塗る面積が小さいため、つい養生を省きたくなります。しかし、窓枠の塗装で一番厄介なのは、サッシやゴムパッキンに塗料が付くことです。乾くと取りにくく、無理にこすると傷がつくこともあります。だからこそ、塗る範囲ギリギリではなく、少し広めに守る感覚が安全です。
- サッシの金属部分・樹脂部分は必ず保護する
- ゴムパッキンは塗料が付くと固着や汚れの原因になるため重点的に守る
- 床や壁、カーテンに近い場合は飛び散り対策もする
- 角や隙間は細く切ったテープで貼ると仕上がりが整う
また、塗装の線をきれいに出したい場合は、テープの端を指でしっかり押さえて密着させるのがポイントです。ここが浮いていると、塗料が下に潜り込んでラインがガタガタになります。
研磨は「削りすぎない」ことが大事です
研磨は“削る”というより、“整える”感覚で行う方が上手くいきます。剥がれた境目の段差をそのまま塗ると、影ができて補修した跡が目立ちやすくなります。逆に、強く削りすぎると下地を傷め、表面が荒れて塗装ムラにつながります。
目安としては、次のような考え方で進めるとバランスが取りやすいです。
| 研磨の目的 | 意識すること |
|---|---|
| 浮いた塗膜の除去 | 弱い部分はしっかり落とす。残すと再発しやすい |
| 段差をなだらかにする | 境目をぼかす。面全体を削りすぎない |
| 密着のための足付け | ツヤを軽く消すイメージ。深い傷を作らない |
実例:養生不足で窓の開閉が重くなった
窓枠だけを塗るつもりで、マスキングを最小限にして作業したところ、塗料がサッシの可動部分に少し付着してしまい、乾いた後に窓の滑りが悪くなった例があります。ほんの少しでも、可動部に塗料が乗ると引っかかりの原因になります。後から削って直そうとすると、今度はサッシを傷つけやすいので、最初の養生が結果的に一番の近道になります。
実例:下地の粉を残して塗り直しが早く剥がれた
別の例では、剥がれたところを軽く削ってすぐ塗った結果、数ヶ月で塗膜が薄く浮き、またパリパリになったケースがあります。原因は、古い塗膜が粉っぽく劣化していたのに、その層を十分に除去できていなかったことです。塗料は新しくても、下地が弱いと一緒に剥がれてしまいます。窓枠は結露の影響も受けやすいので、下地が少し弱いだけでも再発しやすい点に注意が必要です。
DIYの失敗は、塗り方より「養生」と「研磨不足」が原因になりやすいです。塗らない場所を守り、弱い下地を残さないことが成功の近道です。
ここまでで、補修を自分でできる範囲、業者相場の見方、リフォームでの考え方、DIYで失敗しやすいポイントが整理できました。次の項目では、素材に合わない塗料選びで失敗しないために、窓枠の材質別に「選び方の基準」を詳しく解説していきます。
窓枠の補修や塗り直しは、手順や下地処理だけでなく「塗料と道具の選び方」でも結果が大きく変わります。結論として、窓枠は素材が混ざりやすい場所なので、合わない塗料を選ぶとパリパリ剥がれが再発しやすくなります。特にサッシ(アルミや樹脂)は、塗ってもいい部分と塗ってはいけない部分が近く、密着不良も起きやすいので注意が必要です。
ここでは、窓枠の素材別に失敗しにくい塗料選びの考え方、100均で揃えられるものと避けた方がいいもの、サッシを塗る場合の注意点、そしてDIYでよくある落とし穴と対策を、順番に整理します。難しい専門用語はできるだけ噛み砕いて説明しますので、初めての方でも判断しやすくなるはずです。
塗料おすすめは?素材別に失敗しにくい選び方

窓枠の塗料選びで一番大事なのは、「見た目の色」よりも「素材に合うかどうか」です。結論として、木・化粧シート(塩ビなど)・樹脂・アルミは、それぞれ表面の性質が違うため、同じ塗料で全部うまくいくとは限りません。特にパリパリ剥がれが起きた窓枠は、すでに密着が弱くなっている可能性が高いので、素材に合わない塗料を選ぶと再発が早くなります。
まず「素材」をざっくり把握すると迷いにくい
窓枠は見た目が木っぽくても、実際は合板に化粧シートが貼ってあることも多いです。サッシは金属(アルミ)か樹脂で、パッキンはゴムです。塗料選びの前に、どこが何の素材なのかを分けて考えると、失敗が減ります。
- 木製に見える窓枠:無垢材、合板、化粧シート貼りの可能性があります
- サッシ枠:アルミか樹脂(白や黒の樹脂サッシもあります)
- ゴムパッキン:基本的に塗装対象にしないのが安全です
「素材が分からない」ときは、目立たない場所で軽く研磨してみるのが有効です。木なら削ると木の繊維が見えますが、化粧シートだと薄い膜がめくれたり、毛羽立ちが違ったりします。ここを曖昧にしたまま塗ると、あとで剥がれが起きやすくなります。
失敗しにくい基本は「下塗りで密着を助ける」考え方
窓枠塗装でパリパリ剥がれを防ぐには、塗料そのものよりも「密着させる仕組み」が重要です。結論として、下塗り(プライマーや密着用の下塗り材)を使うと、素材が違っても失敗しにくくなります。特に化粧シートやアルミは、上塗り塗料だけだと食いつきが弱く、爪やテープで簡単に剥がれることがあります。
ここで、素材別に考えやすい目安を整理します。商品名を決め打ちするより、性質で選ぶ方が失敗しにくいです。
| 素材 | 失敗しにくい考え方 | 注意点 |
|---|---|---|
| 木(無垢・木部) | 下地を整えたうえで水性・油性どちらも選べる。塗膜が割れやすいなら柔軟性のある塗料が無難 | 含水(湿り)があると密着不良が起きやすい。カビがあるなら処理が必要 |
| 合板・MDF | 吸い込みが出やすいので、下塗りでムラを抑えると仕上がりが安定 | 水分で膨れやすい。結露が強い窓は環境対策も重要 |
| 化粧シート(塩ビ等) | 密着用の下塗り材を使い、足付けを丁寧にする | 溶剤が強い塗料だと表面が傷むことがある。テスト塗りが安全 |
| アルミ | 金属用の下塗り(プライマー)で密着を作るのが基本 | 皮膜が硬いので、下地が甘いとペリッと剥がれやすい |
| 樹脂(サッシ等) | 樹脂対応の下塗りを選び、研磨で食いつきを作る | 可塑剤や表面処理で塗料が乗りにくいことがある。無理に塗らない判断も必要 |
公的機関の視点:結露・湿気対策は塗装の寿命にも関係します
窓枠の塗装は、塗料の性能だけでなく、結露などの水分環境の影響も受けます。公的機関でも、結露が続くとカビが発生しやすくなることが注意喚起されており、窓まわりの湿気対策が重要だとされています。たとえば東京都の情報では、換気や除湿などで結露・カビを防ぐ方法が紹介されています。塗装を長持ちさせたい場合も、東京都「カビの発生と対策(結露・換気など)」のような基本対策を取り入れると、再発リスクを下げやすくなります。
実例:化粧シートの上に上塗りだけして剥がれた
よくある例として、木目の窓枠に見えたので木部用の塗料をそのまま塗ったところ、数週間〜数ヶ月で爪が当たった部分からペリペリ剥がれたケースがあります。原因は、実際は化粧シートで、塗料がしっかり食いついていなかったことです。軽く研磨して密着用の下塗りを入れていれば、同じ塗料でも剥がれにくくなることがあります。見た目だけで判断しないことが大切です。
窓枠は素材が混ざりやすい場所です。失敗しにくくするコツは、素材を見分けて、必要なら密着用の下塗りを入れることです。
次は、道具をなるべく安く揃えたい方向けに、100均で使えるものと、避けた方がいいものを整理します。コストを抑える考え方自体は悪くありませんが、窓枠は失敗するとやり直しが大変なので、安さの使いどころを決めるのがポイントです。
窓枠塗装は100均で足りる?使える道具・避けたい材料
窓枠塗装を100均で揃えたい場合、結論としては「補助道具は使えるが、仕上がりと耐久性に直結するものは慎重に選ぶ」のが安全です。マスキングや手袋、養生シートなどの消耗品は100均でも役立つことが多い一方で、研磨材や刷毛の品質が作業性に影響し、塗料や下塗り材は基本的に専門のものを使った方が失敗しにくいです。
100均で“使える”ことが多い道具
窓枠塗装は、塗る作業より準備の作業が多いです。準備で使うものは、100均の道具でも十分活躍しやすいです。
- マスキングテープ(幅違いがあると便利)
- 養生シート・ビニール・新聞紙(床や壁の保護)
- 使い捨て手袋、マスク、汚れてもいいエプロン
- 小さめの容器(塗料の小分け、刷毛の洗い用)
- スポンジ、ウエス(清掃・拭き取り)
- 小さなヘラ(補修材を薄く伸ばす用途)
特にマスキングは窓枠の仕上がりを左右するので、幅が細いものを用意しておくと、角やパッキン周りが貼りやすくなります。
100均で“慎重に”選びたいもの
一方で、研磨と刷毛は品質で作業のしやすさが変わります。もちろん100均でも使える場合はありますが、荒さが合わなかったり、毛が抜けたりすると仕上がりが崩れやすいです。
| アイテム | 使える場面 | 起こりがちな問題 |
|---|---|---|
| 紙やすり | 軽い足付けや小範囲の段差調整 | 番手が合わず削りすぎ、逆に削れない |
| 刷毛 | 小範囲のタッチアップ | 毛抜け、塗り筋が残りやすい |
| ミニローラー | 平らな面が多い窓枠 | 角が塗りにくく、塗り残しが出る |
| コーキング用のヘラ | 補修材のならし | 窓枠の細部に合わず、段差が残る |
削りすぎは取り返しがつきにくいので、研磨材は「細かめを中心に、足りないときだけ粗めを使う」くらいが安全です。窓枠は触れる場所なので、表面が荒いと手触りも悪くなります。
100均で“避けたい”判断になりやすい材料
窓枠塗装で避けたいのは、「塗れそうに見えるけれど、用途が違うもの」を代用することです。例えば、隙間埋め用の材料を欠けの補修に使うと割れたり、ベタついたりして、塗装の邪魔になります。
- 欠け埋めに、弾力が強い隙間埋め材を使う(乾いても柔らかく、塗膜が割れやすい)
- 強い溶剤系のスプレーを室内の窓枠で使う(飛散・臭い・サッシ汚染のリスク)
- 用途不明の接着剤でシートを無理に貼る(後で浮きやすくなる)
実例:100均の刷毛で毛が抜けて仕上がりが荒れた
実際に、窓枠の仕上げで100均の刷毛を使ったところ、塗っている途中で毛が抜けて塗膜に混ざり、乾いた後に表面がブツブツになってしまった例があります。乾いてから抜こうとすると塗膜が傷つき、結局もう一度研磨して塗り直すことになりました。節約したつもりが手間が増える典型です。刷毛やローラーは、塗膜に直接影響する道具なので、必要なら少し良いものを選ぶと結果的に楽になります。
100均は養生や清掃の道具に強いです。塗り道具と塗料は、仕上がりに直結するため無理な節約を避けると失敗しにくくなります。
ここからは、窓枠の中でも特に難易度が上がる「サッシ塗装」について整理します。アルミと樹脂では注意点が大きく変わり、塗れる条件も違います。
窓サッシ塗装はできる?アルミ・樹脂で変わる注意点
窓サッシ塗装は不可能ではありませんが、結論として「材質と状態次第で、やらない方が安全な場合もある」です。サッシは可動部分があり、ゴムパッキンや戸車など繊細な部品も近いので、塗装が原因で開閉が重くなったり、パッキンが固着したりするリスクがあります。さらに、アルミと樹脂では塗料の密着の考え方が違うため、同じやり方ではうまくいきません。
アルミサッシは「下塗りが命」。上塗りだけだと剥がれやすい
アルミは表面が滑らかで、塗料がそのまま乗りにくい素材です。結論として、アルミに塗るなら、金属用の下塗り材(プライマー)と、丁寧な足付けがほぼ必須です。これを省くと、爪やテープで簡単に剥がれたり、角からペリッとめくれたりしやすくなります。
また、アルミは温度差で膨張・収縮が起きるため、塗膜が硬すぎると割れの原因になることがあります。塗料の種類だけでなく、薄く均一に塗ることも大切です。
樹脂サッシは「塗っても長持ちしにくい」ことがあります
樹脂は一見塗れそうに見えますが、表面の加工や性質によって塗料が定着しにくいことがあります。結論として、樹脂サッシは「対応している下塗り材がある場合に限り、テスト塗りをしてから判断する」のが安全です。樹脂に合わない塗料だと、ベタついたり、弾かれたり、時間が経ってから剥がれたりします。
また、樹脂サッシは色ムラが出やすく、塗装の跡が目立つこともあります。見た目をきれいにしたいなら、塗装よりも清掃・再生剤・カバー材など、別の方法を検討した方が納得しやすいケースもあります。
塗装できるかの判断は「可動部に近いか」で分かれます
サッシ全体が塗装対象になるわけではありません。可動部やゴムパッキンに近い場所は、塗料が付くと問題が出やすいです。塗る前に「塗っていい部分」と「塗らない部分」を明確に分ける必要があります。
- 塗装の検討余地がある:固定枠の見える面(可動部から距離がある)
- 基本的に避けたい:レール、戸車周辺、ゴムパッキンに触れる面
- 絶対に守りたい:開閉部の擦れるところ、鍵周りの可動部
実例:サッシの塗料がパッキンに付いて固着した
DIYでサッシを塗ったときに、少しだけパッキンに塗料が付着し、乾いた後に窓を動かすたびに引っかかるようになった例があります。軽くなら良いだろうと思っても、可動部はシビアです。サッシ塗装をするなら、塗装範囲を狭め、養生を過剰なくらい丁寧に行うのが安全です。
サッシ塗装は素材によって難易度が変わります。アルミは下塗りが必須級、樹脂は塗らない判断も含めて検討すると安全です。
次は、実際にサッシ塗装をDIYで行う場合に特に起こりやすい「密着不良」の落とし穴と、回避のコツをまとめます。ここを押さえると、せっかくの作業が短期間で剥がれるリスクを下げられます。
サッシ塗装DIYの落とし穴は?密着不良を防ぐコツ
サッシ塗装DIYで一番多い失敗は、結論として「密着していないのに塗れた気になってしまう」ことです。塗りたてはきれいに見えるのに、乾いてからテープで簡単に剥がれたり、角からめくれたりするのは、下地の状態が整っていないことが原因になりやすいです。サッシはツルツルしているうえに、手あかや油分も付きやすいので、見た目がきれいでも塗料が乗りにくい条件が揃っています。
落とし穴1:脱脂不足。見えない汚れが密着を邪魔します
サッシ周りは、窓を触る手の油、掃除のワックス成分、ホコリが混ざって薄い膜になっていることがあります。結論として、拭いたつもりでも油分が残っていると、塗料は「下地ではなく汚れの膜」に乗ってしまい、汚れごと剥がれます。だから、塗る前に清掃と脱脂をセットで行うのが大切です。
- まず中性洗剤で汚れを落とす(ホコリやカビの栄養になる汚れを除去)
- 乾かしてから脱脂(油分を落とす)
- 最後に触らない(触るとまた皮脂が付く)
落とし穴2:足付け不足。ツヤの上に塗ると剥がれやすい
サッシの表面がツヤツヤしていると、塗料が滑って食いつきにくくなります。結論として、表面のツヤを軽く消す「足付け研磨」をすると密着が改善しやすいです。ただし、削りすぎると傷が目立つので、「細かい研磨で軽く曇らせる」くらいを目指すと安全です。
落とし穴3:下塗りの選択ミス。素材に合わないと意味が薄い
密着を上げるための下塗り材も、万能ではありません。結論として、アルミなら金属用、樹脂なら樹脂対応の下塗り材を選び、目立たない場所でテストしてから本番に入るのが安全です。素材と相性が悪いと、乾燥後にベリっと剥がれたり、いつまでもベタついたりします。
落とし穴4:厚塗り。乾いても弱い塗膜になりやすい
サッシは面積が小さいため、つい一度で隠そうとして厚塗りしがちです。結論として、厚塗りは乾燥不良や垂れの原因になり、塗膜が弱くなることがあります。薄く塗って乾かし、必要なら重ねる方が、結果的に剥がれにくくなります。
密着不良を防ぐための「最低限のチェック手順」
失敗を減らすには、作業を始める前に「これだけは守る」と決めておくのが効果的です。難しい道具は不要で、順番を守るだけでも安定します。
- 洗剤で清掃して乾かす
- 脱脂して、乾いた布で仕上げ拭き
- 軽く足付けしてツヤを落とす
- 素材に合う下塗りを薄く入れる
- 上塗りは薄く、乾燥時間を守って重ねる
実例:密着不良でテープと一緒に剥がれた
DIYでサッシを塗ったあと、養生テープを剥がした瞬間に、塗膜まで一緒にベリっと取れてしまった例があります。原因は、下地の脱脂不足と、下塗りを入れずに上塗りだけで仕上げたことでした。サッシは特に密着がシビアなので、テープ剥がしのタイミングも含めて慎重に進める必要があります。テープは塗料が完全硬化する前に、ゆっくり剥がす方がラインがきれいになりやすいです。
サッシ塗装の最大の敵は密着不良です。清掃・脱脂・足付け・下塗り・薄塗りを守ると、剥がれにくさが大きく変わります。
まとめ:窓枠塗装がパリパリ剥がれる原因と対策を総整理
窓枠塗装がパリパリ剥がれる問題は、結論として「塗料のせい」と決めつけるより、原因を分解して対策を組み立てる方が早く解決しやすいです。塗装の剥がれに見えて、実は化粧シートの浮きや下地の傷みが原因だったり、結露やコーキングの劣化で水分が入り続けていたりすると、上から塗るだけでは再発しやすくなります。だからこそ、剥がれているものの正体を見分け、弱い層を取り除き、下地処理で密着の土台を作ることが重要です。
対策としては、まず剥がれの範囲と下地の状態から、DIYでいけるか業者に相談すべきかを判断します。軽い剥がれなら、研磨で段差を整え、清掃と脱脂で汚れを落とし、必要なら補修材で形を整えてから塗り直すと、見た目も耐久性も安定しやすくなります。塗料選びでは素材を意識し、木・化粧シート・アルミ・樹脂で密着の考え方を変えるのが失敗しにくいポイントです。100均は養生や清掃の道具には使いやすい一方で、塗料や塗り道具を無理に節約すると、やり直しの手間が増えることがあります。
サッシ塗装に挑戦する場合は、アルミなら下塗りと足付け、樹脂なら相性確認とテスト塗りが特に重要です。可動部やゴムパッキンに塗料が付くとトラブルになりやすいため、塗る範囲を絞り、養生を丁寧に行うことが安全につながります。窓枠は湿気の影響を受けやすい場所なので、塗装を長持ちさせたいときは、換気や除湿など結露対策もあわせて進めると再発を抑えやすくなります。
- ・窓枠のパリパリ剥がれは塗装だけでなく、結露・湿気や下地の傷み、化粧板の浮きが原因になることがあります
- ・補修は「剥がれる層を残さない下地処理」と「素材に合う塗料・下塗り(密着対策)」が長持ちの決め手です
- ・DIYは養生と研磨で差が出やすく、100均は養生・清掃用品に強い一方、塗料や塗り道具は無理な節約を避けた方が安心です
- ・サッシ塗装はアルミ・樹脂で注意点が異なり、清掃・脱脂・足付け・下塗り・薄塗りを守ると密着不良の再発を防ぎやすくなります

